本日は医大生編です。
日本の医大はご承知の通り高校卒業後、6年間になります。
ちなみにアメリカの場合は高校を卒業してから4年間カレッジにいき、Bachelorを取得し、医学部(4年間)に進学します。
医学生の間にやらなければいけないことは
・医学知識を深める
・国家試験に受かる
・臨床研修先を探す
・部活動
・ボランティア、海外経験
・アルバイト
などと思います。
国家試験を受験することはどの医学生でも医師になる上で必要なstepですので、ここではあえて言及しません。
今回のテーマは学生のうちのどのようにして、将来の目標の礎になる体験をしておけるかです。
まず、5-6年生にもなると卒業後に研修医として働く臨床研修の病院を探さないといけません。
希望の病院に見学にいき、自分の理想とする病院を見つける必要があります。これは、早い人で4年生頃から開始しています。
卒後臨床研修の病院の選択は、マッチングと呼ばれるシステムが導入されています。それは、学生と病院が互いに希望病院、希望者を順位づけして、アルゴリズムにマッチした人から決まっていきます。
私の経験からすると、人気病院の多くは、成績と病院見学の際の相性を見ているように思います。
ですから、第一志望の病院には4年生から遅くとも5年生には病院見学に行き、できれば数回見学し、希望先の先生と仲良くなっておくことをおすすめします。
また、研修先の選択は③研修医編で詳細しますが、かならず、将来の自分の目標を考えた上で選択する必要があります。ただ、有名な研修病院先ということで選ばない方がいいと思います。
臨床研修は良くも悪くも2年間だけですが、その先の就職先はもしかしたら数十年間続くかもしれません。
自分の将来のやりたいことがかなう就職先を考えておいて、研修先もそこと関連した病院もしくは、そのものの病院を選ぶ事で円滑に就職できる場合もあると思います。
国家試験の点数は全くその後の影響は及ぼしません。もしくすると、最低でも合格しておけばいいのかもしれません。
しかし、今後評価されるのは、国家試験の1回の成績ではなく、6年間の全ての成績になると思われます。例えばMBA受験の際には、GPAといった各教科別の成績評価値の提出が必要になります。それを、平均した値が例えば3.2(4点満点)とか3.4とかで評価されます。これには私も非常に賛成で、欧米の学校は、生徒が継続して努力できているかを評価しているのだと思います。
また、
部活動は、先輩医師と知り合えるばかりでなく、先輩が臨床研修先の病院で働いていれば、紹介してもらえるなどいいこともあるように思います。
ですが、一番大切なのは、部活動を通して得た、部をマネージメントする経験や、そこから得た成功経験、また同僚から反対意見がでた時にどのように考えるかを学ぶ事だと思います。
これらは、社会に出てからも必要な能力です。
また、ボランティアや海外経験を学生の間に積んでおく事は自分の経歴を豊かにする上でも重要です。
例えば、海外にインターンに行くとか、ボランティアで発展途上国の医療の手伝いをするとか、もちろん、日本の被災地にボランティアにいくということも、経験を豊かにしますし、何よりも、世界に貢献することができます。
最近では、私の所属するハーバードにも母校からの学生が海外ポリクリなどでくるようになりました。
これはとても尊敬することです。
学生のうちに海外の空気にふれておく事は、英語のモチベーションアップになりますし、何よりも、国際的な感覚が育ちます。
その他、おすすめはUSMLEに合格しておく事です。USMLEはアメリカ医師国家試験に準ずるもので、この資格を取得しておかないとアメリカの病院で研修を受けることができません。もし、将来アメリカで臨床研修をしたい、もしくは留学時に臨床の研修を受けたい人は、学生の間に取得をしておくにこしたことはないでしょう。
特に社会人になってから、基礎の勉強を再開するのは骨が折れます。
英語についても学生の間から継続して勉強しておきましょう。特にTOEFLはアメリカ留学時に必要になります。TOEFLの点数は一朝一夕には上昇しませんので、学生の間から勉強しておくと、あとあと役に立ちます。アメリカ留学以外にも、海外の研究助成金の取得などにも有利に働きます。
医学部6年間と比較的長く、時間にゆとりもあると思います。
その間に戦略的に将来を見据えておくと、その後の人生がより豊かになると思います。
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