ラベル 医師としてのビジョン設計戦略 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 医師としてのビジョン設計戦略 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014/12/16

手術と研究はトレードオフなのか?

 医師における手術と研究はトレードオフなのか?

医師のキャリアを選択する上で重要な決断をしなければ行けない場合があります。

それは、手術をとるか、研究をとるかです。

確かに、周りを見渡してみると、どうしてもこの手術と研究の間にトレードオフの関係が成立してしまうのではないかと思ってしまうようなことがあります

トレードオフとは、、、

それは、手術も研究も奥が深く、そのエキスパートになるには、多くの時間を必要とするからです。

もちろん、両方を選択するという選択肢もあります。
しかし、この両方を選択するというのは、もしかすると危険な選択肢かもしれません。

なぜならば、手術と研究がトレードオフの関係にある場合、両方を選択することは、業界で取り残される可能性があります。

そう考えると、
医師としての競争優位を手に入れるためにはトレードオフを意識すると効率的なのかもしれません。


それは、トレードオフは「何を選択するか」を明確にするからです。


例えば、手術もしくは研究に専念し、そのエキスパートになりえれば、競争優位のポジション形成には非常に有効な手段と言えます。

逆にいえば、両方やることは、どちらも平凡になってしまい、非効率にならざるを得ない場合があります。


このように手術と研究においてトレードオフの関係が成り立つ場合、両方を選択するのでなく、どちらかに選択と集中することは、医療界で医師が競争優位を勝ち取るためには大切な事です。

医療界のブルーオシャンを求めて

しかし、私は敢えて、両方の能力を俯瞰できる医師が必要だと考えています。

私が見る限り、手術が抜群にできて、研究業績も素晴らしい医師というのは少ない様に思います。


しかし、これは教育体制や医師の時間管理の効率をあげる事で、両立可能だとおもいます。

例えば、医師のやらなくていいムダな時間を節約することで、その時間を研究に割く事ができると思いますし、手術においても経験を積みやすい環境を整えてあげる事でラーニングカーブを早めてあげることができると思います。

重要なのは、医師として競争にのみとらわれるのではなく、病院側がキャリアアップできる環境を整えてあげることです。

臨床研修制度導入から、より医師の流動性は増しました。このような状況下において、キャリアアップできる環境を構築できない病院には、優秀な医師は残りません。

優秀な医師(手術、研究、教育面で)を確保することができた病院は必然的に経営においても競争優位にたつことができます。

医師側は手術も研究もできるスキルを磨く目標管理を目指し、病院側はその目標を達成できるエコシステムを構築することが大切です。

2013/11/01

医師としてのビジョン設計戦略② 医大生編

本日は医大生編です。

日本の医大はご承知の通り高校卒業後、6年間になります。
ちなみにアメリカの場合は高校を卒業してから4年間カレッジにいき、Bachelorを取得し、医学部(4年間)に進学します。


医学生の間にやらなければいけないことは
・医学知識を深める
・国家試験に受かる
臨床研修先を探す
・部活動 
ボランティア、海外経験
・アルバイト
などと思います。

国家試験を受験することはどの医学生でも医師になる上で必要なstepですので、ここではあえて言及しません。

今回のテーマは学生のうちのどのようにして、将来の目標の礎になる体験をしておけるかです。

まず、5-6年生にもなると卒業後に研修医として働く臨床研修の病院を探さないといけません。
希望の病院に見学にいき、自分の理想とする病院を見つける必要があります。これは、早い人で4年生頃から開始しています。

卒後臨床研修の病院の選択は、マッチングと呼ばれるシステムが導入されています。それは、学生と病院が互いに希望病院、希望者を順位づけして、アルゴリズムにマッチした人から決まっていきます。

私の経験からすると、人気病院の多くは、成績と病院見学の際の相性を見ているように思います。

ですから、第一志望の病院には4年生から遅くとも5年生には病院見学に行き、できれば数回見学し、希望先の先生と仲良くなっておくことをおすすめします

また、研修先の選択は③研修医編で詳細しますが、かならず、将来の自分の目標を考えた上で選択する必要があります。ただ、有名な研修病院先ということで選ばない方がいいと思います。

臨床研修は良くも悪くも2年間だけですが、その先の就職先はもしかしたら数十年間続くかもしれません。

自分の将来のやりたいことがかなう就職先を考えておいて、研修先もそこと関連した病院もしくは、そのものの病院を選ぶ事で円滑に就職できる場合もあると思います。


国家試験の点数は全くその後の影響は及ぼしません。もしくすると、最低でも合格しておけばいいのかもしれません。
しかし、今後評価されるのは、国家試験の1回の成績ではなく、6年間の全ての成績になると思われます。例えばMBA受験の際には、GPAといった各教科別の成績評価値の提出が必要になります。それを、平均した値が例えば3.2(4点満点)とか3.4とかで評価されます。これには私も非常に賛成で、欧米の学校は、生徒が継続して努力できているかを評価しているのだと思います。

また、
部活動は、先輩医師と知り合えるばかりでなく、先輩が臨床研修先の病院で働いていれば、紹介してもらえるなどいいこともあるように思います。
ですが、一番大切なのは、部活動を通して得た、部をマネージメントする経験や、そこから得た成功経験、また同僚から反対意見がでた時にどのように考えるかを学ぶ事だと思います
これらは、社会に出てからも必要な能力です。


また、ボランティアや海外経験を学生の間に積んでおく事は自分の経歴を豊かにする上でも重要です。

例えば、海外にインターンに行くとか、ボランティアで発展途上国の医療の手伝いをするとか、もちろん、日本の被災地にボランティアにいくということも、経験を豊かにしますし、何よりも、世界に貢献することができます

最近では、私の所属するハーバードにも母校からの学生が海外ポリクリなどでくるようになりました。
これはとても尊敬することです。
学生のうちに海外の空気にふれておく事は、英語のモチベーションアップになりますし、何よりも、国際的な感覚が育ちます。

その他、おすすめはUSMLEに合格しておく事です。USMLEはアメリカ医師国家試験に準ずるもので、この資格を取得しておかないとアメリカの病院で研修を受けることができません。もし、将来アメリカで臨床研修をしたい、もしくは留学時に臨床の研修を受けたい人は、学生の間に取得をしておくにこしたことはないでしょう。
特に社会人になってから、基礎の勉強を再開するのは骨が折れます。

英語についても学生の間から継続して勉強しておきましょう。特にTOEFLはアメリカ留学時に必要になります。TOEFLの点数は一朝一夕には上昇しませんので、学生の間から勉強しておくと、あとあと役に立ちます。アメリカ留学以外にも、海外の研究助成金の取得などにも有利に働きます。

医学部6年間と比較的長く、時間にゆとりもあると思います。
その間に戦略的に将来を見据えておくと、その後の人生がより豊かになると思います。


---------------------------------------------------------------------------------
以前の記事の索引はこちら!!




2013/08/03

米国と日本での研究の違い

約1年の研究留学を経験して、日本とアメリカでの研究環境の違いをまとめてみました。

アメリカ
◎研究に集中できる。
◎新しいスキルを学べる(かも)
◎英語力が上がる(かも)
◎実験環境がある分野に特化している
◎抗体等が届くのがはやい

×英語のため不便が多い
×新しく実験系を確立させる必要がある
×生活、実験環境に慣れる必要
×収入が不安定

日本
◎日本語である
◎収入がある

×仕事との両立のため研究の時間が取れない

こう比較してみますと、日本で研究の時間を確保して円滑な研究ができていれば、ベストの様に感じます。

しかし、海外の研究機関にしかないmethodを留学して持ち帰るのであれば、大変意味のあることになると思います。

また、海外に生活してみると、おのずと自分の将来について再考するようになります。

私はその点でも海外留学から得るものは大きいと思います。

研究環境や機器はハーバードでさえ、日本とそこまで変わりません。

人材は確かに優秀であると思いますが、日本人も負けていないと思います。


ということで、留学生活では、
日本に帰っても対等に戦っていけるぞ、という精神力が身につきます。

2013/07/25

MBA出願者、Harvard、海外研究留学志願者としての資質を高める

MBAのトップスクール合格やHarvard大学に研究留学するためには、TOEFLやGMATのスコア、論文のIF(impact factor)以外にもたくさんのものが必要になります。

私たち日本人の多くは、留学対策に日本の大学受験のような試験至上主義の経験をもとにしてしまいがちです。

しかし、MBAのアプリケーションや、留学の基準は、テストの点数だけでなく、エッセイやインタビューなどで表現される、出願者の職務や、人生の経験が基準にされます。

Experienceを豊かにする
これはMBA、研究留学ともに重要です。では、どのようにして職務経験や人生の経験を豊かにするのでしょうか?

例えば、医師の場合であれば、レジデントやナース、コメディカル向けに勉強会を開催するとか、国際保健のボランティアに参加するとか、リーダーシップやマネジメント能力を発揮し、チームや、組織、世界に貢献することで経験を豊かにすることができます。

私の場合は、流行性角結膜炎の勉強会の開催、大学院生の研究勉強会の組織化、Young Ophthalmologist Updating Seminarの創立、WHO Prevent of Blindnessへの参加、中国雲南省への予防接種の調査、日本人高校生のハーバード大学ラボ見学ツアーの運営、医療系インターン生へのキャリア紹介の講演、母校の江戸川学園取手高校での医師という仕事についての講演、高校、医学部でのテニス部キャプテン、テニス部同窓会の運営など、積極的に、戦略的にリーダーシップを発揮することで、人生の経験を豊かにすることに努めてきました。


このようなことは打算的と捉えられがちですが、後で見直すと知らないうちに行ってきたことも結構多いことに気づきます。しかしながら、普段からこのようなリーダーシップを心がけることで、Executive MBA 受験のためだけでなく、自分自身の経験が豊かになることは、悪いことではありません。


つまり、すべての行動を自分のキャリアゴールに向かうためにステップとしていかなければなりません。

業績をのばす
この点は研究留学であれば特に重要になります。研修医の頃から機会があれば進んで、学会発表や論文を作成しましょう。なぜなら他人が評価できるのは業績によるところがどうしても大きな割合をしめてしまうからです。

また、医師の場合はなじみが薄いですが、TOEFLは早くから勉強しておいて損はないでしょう。できれば、大学生の頃から時間を見つけて勉強しておくと、留学やフェローシップ取得の際に大きなアドバンテージとなります。

その他には、大学生の頃から、将来希望する研究室にインターンに参加することをお勧めします。どのようなラボなのかは実際に生活してみないと分かりません。また、インターンでがんばれば、将来そのラボの教授が推薦状を書いてくれるかもしれません。

推薦状
MBA受験であれ、研究留学であれ、2-3通の推薦状が必要になります。現在の上司や、今までお世話になった方にもお願いする可能性が出てきます。しかも、英語で作成していただかねばなりません。
上述のように人よりも一歩抜きん出た行動をしていれば、推薦状を執筆する方も書きやすいのはいうまでもありません。
普段から、将来推薦状で何を書いてもらうかをある程度念頭において、戦略を立てる必要があるでしょう。



2013/02/04

医師としてのビジョン設計戦略① 高校生編

本日は高校生編です。

Q. どの医学部に入るか

医学部には大きく分けて、私立、国立があります。みなさんご存知の通り、大きく異なるのはその学費にあると思います。学費は国立の医学部であれば、6年間で平均350万円私立であれば3300万円とのことです。ただ、地方の医学部に行くのであれば、別に一人暮らしの費用や車の購入費もかかるかもしれません。都内の私立であれば、これらは我慢するとして、アパート代(月10万円として6年で720万円)と、車や保険のお金などを含めて200万円とすれば合計920万円余分にかかります。概算してみますと、私立3300万円、国立1200万円と2000万円程度の差が生じます

あとは東京という立地がこの2000万円に見合かどうかだと思います。

ここで、自分の医学部を卒業してからの進路を考えておく必要があります。

①大学に残って教授を目指す
②開業する
③基幹病院で働く
④とにかく東京で働く
⑤地方で地域医療に従事する
⑥海外で医療をする
⑦その他の職業につく
などが考えられます。

①の場合はやはり母校に残って働くケースが推奨されます
その場合、自分の入学した大学=一生働く職場と考える必要が生じます。もちろん、東京出身で、都内の国立大学に入学してそこで教授を目指すなどがベストなのはいうまでもありません。もっとも悩むのは、東京の出身の人で、地方の国立大学で教授職を目指すか、都内の私立大学に入学して教授を目指すかということになります。もちろん、教授職を目指す上で、いくらでも例外はありますが、母校から教授になる場合は圧倒的に多いと考えます。
つまり、①の場合は2000万円+地方で一生働くと、-2000万円で都内で働くと天秤にかける必要があるということです。
もし、①+④の方でしたら、ベストは都内の国立が学費が安くてすみます。しかし、地方の国立と都内の私立で迷われているようでしたら私立をお勧めします。

②については、開業先の地域の大学で最終的に働いた方がいいと考えられます。
これは研修医になってから、開業先の地域で勤務してもいい思いますし、研修終了後に開業先の大学に入局してもいいと思います。この場合は最終的に開業先に戻れば言い訳で、大学の選択にはあまり関係ないかもしれません。

③については現在は2004年からの初期臨床研修医制度に伴い多様化、また、増加傾向にあるとお思います。
大学の医局に戻らず、臨床研修先の基幹病院にそのまま就職するケースが増えてきているからです。しかし、③を目指している人は臨床研修先が自分の目指す科を得意としている病院を選ぶ必要があるでしょう。その点を考えず、人気の研修病院を選んでしまうと、研修医終了してから後悔してしまう例もあるでしょう。

④、⑤については、地方でも東京でも国立でも、私立でも大学はあまり関係ありません。

⑥卒業後に海外で医療を行いたい場合には、学生の間にUSMLEといって米国の医師免許の勉強をしておく必要があります。これは地道に自分で勉強すればいいだけのことですが、同級生がUSMLEに興味をもっていて、みんなも同じ様に勉強する環境が整っていた方がいいにこしたことがありません。東京大学や慶応大学などは比較的USMLE取得者が多い様なきがします。

⑦その他の職業につく
例えば、厚生省に出向して官僚になったり、マッキンゼーに就職してコンサルタントになる医師は毎年一定数います。このような職業を目指す方はまず、医学部ではなく、文系の学部の方が向いているかもしれません。また、あえて医学部を望むならば、東京大学から上記分野には比較的就職しています。

Q.クラブ活動について
また、医学部に入学するとそのほとんどが部活に入ります。もし可能であれば、中学、高校生の頃に何かしらのスポーツや音楽などをやっていれば、医学生生活を満喫できるに違いありません。また、このようなクラブ活動から人間関係や、臨床研修病院先の先生方と知り合いになれたりすることもありますので、あなどれません。

ちなみに部活の強い、弱い、厳しい、緩いも大学によると思いますので、事前にリサーチしておくといいと思います。

その他には、ボランティアや、クラブの主将、海外経験などは、今後の人生の選択肢を増やしてくれますので、推奨されます。




2013/01/31

医師としての将来ビジョン設計戦略総論

私の高校〜医学部〜研修医、医師〜留学の中で経験してきたことをシェアできればと思います。
これが、後輩の皆様の今後の将来ビジョン設計の参考になればと思います。

まず日本の医師になるまでの道のりは、
①大学受験で医学部に入る
②医学部卒業時に医師国家試験に合格する
③2年間の初期臨床研修を修了する
④就職先の病院を探す
が誰にでも当てはまると考えます。


他には
Optionalとして、
開業する
大学院に入学して博士号を取得する(4年)
海外に留学する
MPH(Master of Public Health)を取得する
USMLEを取得して海外で働く
専門医、認定医資格
産業医
厚生省に出向
医療系コンサルタントになる
などあると思います。


しかし、どの選択肢を選ぶにしても必ず、しかも早期に将来のビジョンをもって積み重ねておいた方がいいものはたくさんあります。

今後は高校生、医学部時代、研修医、それから医師になってからと、
様々な年代にfocusをあて、そのときどのようなことをしておけば今後のビジョンを達成するかについてセクションごとにブログを書いてみようと思います。