2013/10/12

ニッチ niche

ニッチとはにっちもさっちもいかないのにっちではなく、

ニッチniche-生体内微小環境を意味します。

もともと、壁や柱にものを飾るためのくぼみのことで、建築用語でも使われます。

研究の分野では、細胞の分化、増殖、活性化などに適した環境をさします。

私の大学院生のときのメンターの先生は、順天堂の眼科はみんなにとってのニッチでいたいとおっしゃっていました。

つまり、医局は医局員がそれぞれの成長に適した環境にすべきということです。

私はこの言葉に大変感銘を受けました。

私にとってのボストンはまさにニッチであるといえます。

ハーバードでの眼科の研究
MBA
素晴らしいボストンに集う刺激的な人材

これらはまさに私の成長を活性化してくれるニッチであります。 

また、上記3つを同時にシナジーできる環境は他にはないと思います。

しかし、恐るべきことは
骨髄におけるニッチが造血幹細胞の数を決定するように、

ニッチの容量が、その環境下にある人々の成長をも決定してしまいます。

どんなに多くな良い人材を集めたとしても、ニッチな環境がないと、その人材は成長をやめてしまいます。

つまり、ニッチの整備は組織の成長に必要不可欠なプロセスです。


また、私にとってのニッチはボストンであったように、個々におけるニッチは異なります。

医師であれば、臨床、研究、教育の比率や開業など将来の進路、女性医師であれはわ子育てとの両立などそれぞれの目標は異なります。

しかし、私たちはそれらを認めた上で、個々に最適なニッチを提供する努力が必要です。


組織として、最適なニッチが整備できれば最大公約数的に発展して行くものだと信じております。

今後はこちらで勉強、経験してきたことをシェアし、帰国後の組織でも再現できるように貢献していきたいものです。