2014/02/22

大学病院の眼科外来の待ち時間を減らすには

□ 大学病院の眼科外来の待ち時間を減らすには

大学病院では待ち時間が長い事が当たり前になっています。

それでは、どのようにすれば待ち時間の短縮できるのか、MBAで学んだオペレーションの知識から考えてみましょう。

病院では
1.受付
2.検査
3.診察
4.支払い
5.薬の受け渡し
が大まかな流れになります。

このプロセスにおいて(実体験として)、病院で待時間を仕入れられるのは、2-5が当てはまります。

その中でも特にボトルネックと考えられる、外来での診療について考えます。

外来では、2検査、3診察を主に行います。

それではどのようにして、これらのthroughput time(単位時間あたりの処理時間)を減らすことができるのでしょうか?


□ 外来オペレーションの改善

今回は私のいつも働く大学病院の眼科外来を想像しながら考えてみました。

私の大学病院の眼科では、外来の医師のブースは12個もあります。つまり、12人の医師が外来業務を行っています。

これは、他科と比較するとかなり多い人数の医師を割いていると思いますが、それでも外来の待ち時間が長くなってしまっています。

下記の3つが私の案です。

  • Increase Capacity
    • 医師など従業員を増やす(医師の増加は現実的に難しい)
    • 検査機器を増やす(財源の確保が必要)


  • Specilize
    • 専門外来
  • Shift Demand
    • Incentives & Discounts; オフピークの時間に来院
    • Information 
    • Reservation System 

しかし、医療のオペレーション改善において注意が必要なのは、病院では、従業員の増加、特に医師や看護師の増員は困難ということです。

そこで、現在の人員数をもとに、オペレーションの改善ができるとすれば、
専門外来や、役割の分担(初診かかり、問診かかりなど)を行い、時間の短縮を計る。

混雑する時間以外の情報を提供し、患者の分散を計る。
オフピーク時の来院にインセンティブを与えることが必要ですが、ディスカウントは医療の場合は難しい。しかし、待ち時間の短縮は十分にインセンティブになり得ます。

予約外来を用い、患者の分散を計る事は、この点で非常に有効です。

しかし、医療のクリティカルポイントは顧客=患者自身で来院時間を調整できないことにあります。
なぜなら、いつ病気になるか分からないからです。

この点が、病院の待ち時間の増加の解消を難しくしている要因の1つでしょう。

待ち時間の短縮は、患者の満足度に直結しています。
病院の評判は病院の収益にも影響してきますので、しっかりとした対策が必要になるでしょう。

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