パブリシティとはPR活動の一つで、「企業や団体が自社のニュースをマスコミに売り込んで、メディアで報道されること」をさします。
近年では、病院のホームページなどのウェブサイトの制作、運営も広告とパブリシティの境界線上に位置する重要なコミニュケーション活動とみなされる様になってきています。
先進的な病院になるためには、患者のコンテキストを意識したうえで、患者にとって使い勝手がよく、分かりやすいウェブサイトの構築が必要であることは言うまでもありません。
現在散在する、分かりにくく、医療従事者目線の、単なる情報提供サイトにすぎないホームページを、
ビジュアルを工夫したり、患者の関心のある情報(価格、入院日数、治療成績、手術成績など)の提供に努めるなどが必要です。
医療においては広告制限が医療法にて定められていますので、クチコミは患者の病院選定に強い影響を与えます。
しかし、患者と医療従事者の間には大きな情報格差があるため、患者は病院の質を外面的な要素(病院の内装、外装)や、スタッフのホスピタリティなどから判断すると言われています。
さらに口コミは、親しい人からの情報のほうが信頼できると感じることから、無形サービスである医療ではおおきな威力をもちます。
このクチコミによって肯定的な情報が形成されれば、病院は多大なコストをかけずに新規患者の獲得が可能になります。
クチコミはインターネットの普及により、かつてないほど重要性を増しています。
例えば、カカクコムやタベログなどは数年前から一気に生活に浸透したことからもお分かりだと思います。
医療においても、患者が情報を取得するのはまず、インターネット検索であり、今後は大手の医療クチコミサイトが出現することが予想されます。(善し悪しは別として)
また、IT化の進展により、多くの人がスマートフォンを持ち歩き、メールやSNSを日常的に利用しています。
これは、よほどのインパクトのある広告、ブランド力がない限り、患者が日常的に接している情報を記憶にとどめておく時間を極端に短くします。
このことから、診療ニーズが生じた瞬間に適切な情報を伝達できるかどうかが今後は重要になってくるだろうと思います。
懸念すべきは、不必要かつ不正確な情報は直接患者の不利益になりえることで、クチコミの利用は慎重にならざるを得ないということです。このことから、医療業界と患者との大きな情報格差による、患者の不利益は今後調整していかならない問題であるといえます。
病院においても、よりパブリシティの重要性が認知されることを望みます。
0 件のコメント:
コメントを投稿