実際に私の働いている職場でも留学を希望しない人が増えているように感じました。
その理由として、
日本で働いている場合、海外に留学することで、給与が下がる。
英語が話せない。
そもそも、留学に興味がない
などが多かったように感じます。
それでは、現在の日本人の海外留学者数は本当に減少しているのでしょうか??
現在アメリカに身を置いている立場として考えてみたいと思います。
以下の図表は平成25年2月文部科学省集計より抜粋です。
まず、日本から海外への留学者数の推移です。
図にありますように、9年前の2004年の82,945人を最高に、右肩下がりで減少の一途をたどっているように見えます。
2010年は58,060人とここ十数年で最低の人数を記録してしまいました。
さて、ここで若年人口の割合を考えてみますと。留学に行く年齢は、15歳から34歳程度と仮定すると、
平成22年(2010年)の15-34歳の人口は28,124人(人口1000対)、
平成12年(2002年)は34476人(人口1000対)になります。
このように若年人口が減少していますから、一概には留学者数が減ったとはいえなさそうです。
そこで、単純に人口の何パーセントが海外留学していたか計算してみました
平成22年の海外留学者数(58,060)/15-34歳の人口(28124000)×100=0.206%
平成12年の海外留学者数(79,455)/15-34歳の人口(34476000)×100=0.230%
となります。
確かに留学者数は減少傾向にはあるようです。
また、留学先はアメリカが全体の大部分をしめ、減少していることが分かります。
これはもしかすると、日本でもアメリカと同等の勉強や研究ができるからかもしれません。
確かに、アメリカと日本でも研究の質や根底にあるものは全く変わらない様に思います。
しかし、日本人以外の様々な人種と交流をもち、日本を俯瞰してみることのできる環境におき、自己を研磨することが留学の醍醐味であるように思います。
日本で働いていれば、英語はいらない。
という考え方は捨てなければならないと思います。
今後日本は2020年にオリンピックを招致し、より世界からも注目される国になろうとしています。
TPPを含め、日本のグローバリゼーション化は今まで以上に進んでいく可能性があります。
私はこれは、世界一の日本の医療を世界に広めるチャンスでもあると捉えています。
その時私たち医療人に必要なのは、日本人以外の人とのコミュニケーション能力+日本の献身的な、最先端な医療技術です。
この日本の誇る医療で世界の医療のリーダーシップをとっていくべきだと思います。
では、どうすれば留学者数が増えるかということですが、
やはり、解決策として、
助成金を増やし留学前後の心配を少なくする。
海外にでなければ行けないという意識を共有する。
ことであると思います。
また、
私たち、海外留学者は情報を発信し、共有することで、日本人の海外留学へのマインドを更新していく必要がある様に思います。